醤油ラーメンの作り方|かえしの黄金比と鶏ガラスープ
「鶏ガラスープってなんだか難しそう……」と感じていませんか。実は醤油ラーメンのスープは、鶏ガラと数種の香味野菜を弱火で煮込むだけ。そこに醤油タレ(かえし)を合わせれば、お店に負けない一杯が完成します。
かえしは醤油・みりん・酒・砂糖を小鍋で煮詰めるだけで作れ、仕込んだ分はそのまま冷蔵庫で2週間保存できます。チャーシューの煮汁と合わせると旨みが二乗される「裏ワザ」も本記事で紹介します。
- 醤油ラーメンの東京風・北海道風バリエーションと特徴
- 透き通った鶏ガラスープ(清湯)の仕込み方と火加減のコツ
- 醤油:みりん:酒:砂糖の黄金比で作る「かえし」のレシピ
- 煮干し・昆布で旨みを底上げするひと手間
- 盛り付け〜仕上げの手順
- かえしの保存法とチャーシュータレとの合わせ技
- よくある質問(FAQ)4問
醤油ラーメンとは(東京風〜北海道風)
醤油ラーメンは、鶏ガラや豚骨・煮干しなどで取っただしに醤油タレを合わせたラーメンで、日本全国で最もポピュラーなスタイルのひとつです。地域によって表情が大きく異なり、代表的なのが東京風と北海道風(旭川風)の2系統です。
東京風(あっさり系)は、鶏ガラを主体に煮干し・昆布を加えた澄んだ醤油スープが特徴です。脂は控えめでスッキリとした後味、細〜中細のストレート麺と合わせるのが定番です。お店によってはもみ海苔・メンマ・チャーシューをシンプルに並べた昔ながらの「中華そば」スタイルが受け継がれています。
北海道風(旭川風)は、鶏ガラと豚骨・魚介を合わせたダブルスープに濃いめの醤油タレを合わせた、こっくりとした一杯です。ラードで作る香味油を表面に浮かべてスープが冷めにくい工夫をしているのが旭川ラーメンの特徴で、中細縮れ麺がよく使われます。
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| スタイル | だしのベース | 麺の種類 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 東京風(中華そば系) | 鶏ガラ+煮干し+昆布 | 細〜中細ストレート | 澄んだあっさりスープ、スッキリした後味 |
| 北海道風(旭川系) | 鶏ガラ+豚骨+魚介 | 中細縮れ麺 | 濃いめの醤油+ラード香味油で冷めにくい |
| 本記事のレシピ | 鶏ガラ+煮干し+昆布 | 中細(お好みで) | 東京風をベースに自宅で再現しやすい構成 |
材料一覧(2人前)
鶏ガラスープ(だし)
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| 材料 | 分量 | 備考 |
|---|---|---|
| 鶏ガラ(または鶏手羽元) | 1羽分(約400g) | 手羽元600gで代用可。スーパーで入手しやすい |
| 水 | 1.2L | 煮詰まる分を考慮して多めに用意 |
| 煮干し | 15g(約7〜8本) | 頭と内臓を取り除くと雑味が少なくなる |
| 昆布 | 10cm角×1枚 | 水に30分以上浸けてから使うと旨みが出やすい |
| 長ねぎ(青い部分) | 1本分 | 臭み消し |
| 生姜(薄切り) | 3〜4枚 | 臭み消し |
| にんにく(半割り) | 1片 | お好みで省略可 |
醤油タレ(かえし)
| 材料 | 分量 | 備考 |
|---|---|---|
| 醤油(濃口) | 大さじ5(75ml) | 丸大豆醤油を使うとコクが増す(小麦・大豆含有) |
| みりん | 大さじ2(30ml) | 本みりんを使用。みりん風調味料は代用可 |
| 酒(料理酒) | 大さじ3(45ml) | 清酒を使うと雑味が少なくなる |
| 砂糖 | 小さじ1 | まろやかさと照りを加える |
| 煮干し(細かく砕く) | 5g | 省略可だが入れると旨みの奥行きが増す |
| 昆布 | 5cm角×1枚 | 省略可 |
仕上げ・トッピング
| 材料 | 分量 | 備考 |
|---|---|---|
| 中華麺(生麺または乾麺) | 2玉(約240g) | 細〜中細ストレート麺が東京風に合う(小麦含有) |
| ごま油(香味油) | 小さじ1×2杯 | 丼に入れる仕上げ油。省略可 |
| チャーシュー | 4〜6枚(お好み) | 市販品でも自家製でも可。詳細は関連記事参照 |
| メンマ(市販の味付けメンマ) | 適量 | 缶詰・パック品を使用。たけのこ水煮で自作も可 |
| 長ねぎ(小口切り) | 1/3本分 | 白髪ねぎにするとより上品な見た目に |
| 焼き海苔 | 2〜4枚(お好み) | 省略可 |
★★★ 必須品
キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ 1L
100%丸大豆使用の特選醤油。かえし作りに使うと旨みとコクが格段に違います。醤油ラーメン専用にひとつ用意しておく価値のある一本。まとめ買いすれば冷蔵保存でかえし作り放題です。
鶏ガラスープの作り方
透き通った清湯(チンタン)スープを作るには「下処理」と「火加減」が全てです。この2つさえ守れば、自宅でもクリアで上品な鶏ガラスープが仕上がります。
ステップ1: 鶏ガラの下処理(血抜き)
鶏ガラを冷水に30分〜1時間つけて血抜きします。水が赤くなったら1〜2回水を替えてください。血抜きが甘いとスープが濁り、臭みの原因になります。
次に、鍋に湯を沸かして鶏ガラを30秒〜1分下茹でし、ざるに上げてすぐに流水で丁寧に洗います。骨と肉の間に残っている血合いや内臓の残りを指で取り除きましょう。この下処理が澄んだスープへの第一歩です。
ステップ2: スープを仕込む
鍋に水1.2L・鶏ガラ・昆布(前夜から水に浸けておくと理想的)・煮干しを入れ、強火にかけます。沸騰直前に昆布を取り出し、表面に浮いてきたアクを丁寧にすくい取ります。アクが落ち着いたら、長ねぎの青い部分・生姜・にんにくを加えて弱火に落とします。
弱火でじっくり1時間〜1時間半煮込みます。小さな泡がとめどなく湧き出る状態をキープするのが理想で、ぐらぐらと沸騰させてしまうとスープが白濁してしまいます。最終的に丼2杯分(約600〜700ml)残るように水量を調整してください。
ステップ3: こして仕上げる
煮込み終えたらざるや布巾でスープをこします。仕上がったスープをカップなどに入れて光に透かして見ると、きれいな琥珀色になっているはずです。スープにかえしを加えて味を整えてから、丼に盛ります(かえしの作り方は次章を参照)。
醤油タレ(かえし)の作り方
「かえし」とは醤油にみりん・酒・砂糖を合わせて加熱し、アルコールを飛ばしながら旨みを凝縮させたラーメンの味の要です。一度作っておけば冷蔵で2週間保存でき、スープとの割合を変えるだけで濃さを自在に調整できます。
黄金比と基本の手順
かえしの黄金比: 醤油5:みりん2:酒3:砂糖少々
小鍋にみりん(大さじ2)と酒(大さじ3)を入れて中火にかけ、アルコールを飛ばします(約1〜2分)。次に砂糖(小さじ1)を加えて溶かし、醤油(大さじ5)を加えます。鍋のふちがふつふつし始めたら火を弱め、砕いた煮干しと昆布を加えてさらに弱火で5分ほど温めます。沸騰させないのがポイントで、醤油の香りが飛びすぎると風味が落ちます。
火を止めて粗熱を取り、煮干しと昆布をこして取り除いたら完成です。完成したかえしは清潔な瓶や保存容器に移し、冷蔵庫で1晩以上寝かせてから使うと味がなじみます。
旨みを増すひと手間(煮干し・昆布の浸け置き版)
より旨みの深いかえしを作りたい場合は、前夜から醤油に砕いた煮干しと昆布を浸けておく「浸け置き版」がおすすめです。翌朝にこして取り出し、そのままみりん・酒・砂糖と合わせて加熱するだけ。だしが醤油に移り、旨みが底上げされた複雑なタレになります。
盛り付けと仕上げ
盛り付けの手順を正しく踏むと、スープの温度が保たれ、食べ始めから最後まで美味しく食べられます。
盛り付けの手順
1. 丼を温める: 熱湯を丼に注いで30秒以上温めます。冷えた丼だとスープが急速に冷めてしまいます。
2. 丼にかえしと香味油を入れる: 温めた丼の湯を捨て、かえし大さじ2〜3を入れます。続いてごま油(小さじ1)を入れます。
3. 熱いスープを注ぐ: 再沸騰直前まで温めた鶏ガラスープをお玉で丼に注ぎます。スープの熱でかえしが自然に混ざります。
4. 麺をのせる: 別の鍋で茹でた中華麺を水気をよく切って丼に入れます。
5. トッピングをのせる: チャーシュー→メンマ→長ねぎ→焼き海苔の順に並べます。チャーシューはスープに半分浸かる位置に置くと温まりながら食べられます。
かえしの保存と活用
かえしは一度に多めに作って冷蔵保存しておくと、平日でも手軽に本格醤油ラーメンが楽しめます。
保存方法と賞味の目安
完成したかえしは清潔な瓶に入れて密閉し、冷蔵庫で保存します。冷蔵で2週間を目安に使い切りましょう。醤油の塩分により長期保存も可能ですが、風味の劣化を防ぐために2週間以内の使用を推奨します。冷凍保存する場合は製氷皿で小分けにして凍らせると使い勝手がよくなります。
チャーシュータレとの「合わせ技」
醤油ラーメンとチャーシューを同時に作った場合、チャーシューの煮汁(醤油・みりん・酒)をかえしのベースとして活用できます。豚肉を煮た後の煮汁には肉の旨みが凝縮されており、そのまま煮詰めて醤油・砂糖を足すだけで旨みが倍増した「チャーシュータレ兼かえし」になります。
チャーシューを作る際はあえて煮汁を多めに仕込んでおき、煮詰めてから密閉保存しておきましょう。スープと合わせるときの分量は通常のかえしと同じです。
かえしのその他の活用法
かえしはラーメン専用ではなく、様々な料理に使える万能調味料です。だしで割る割合を変えることで、麺つゆ(かえし1:だし4〜5)、丼ぶりのたれ(かえし1:だし3)、煮物のタレ、お吸い物のベースとしても活用できます。
よくある質問(FAQ)
Q: 鶏ガラが手に入らない場合の代用品は何ですか?
A: 鶏手羽元600gが最もおすすめの代用品です。手羽元は骨まわりに旨みが豊富で、鶏ガラと同様に煮込むことで清湯スープが取れます。市販の鶏ガラスープの素(顆粒)を使う場合は、湯800mlに対して小さじ2を目安にし、長ねぎ・生姜・煮干し・昆布を加えて15〜20分煮ることで旨みを補えます。
Q: スープが白濁してしまいました。どうすれば透明になりますか?
A: スープが白濁する原因の多くは「強火で沸騰させてしまった」ことです。一度白濁したスープを完全に透明に戻すのは難しいですが、卵白を1個分加えてゆっくりかき混ぜる方法で濁りをある程度吸着させることができます。次回は弱火をキープすることで澄んだスープが作れます。
Q: かえしをすぐに使えますか?寝かせる必要はありますか?
A: 作ってすぐにも使えますが、冷蔵庫で1晩以上寝かせると醤油・みりん・酒の味がなじみ、まろやかな仕上がりになります。時間がない場合は作りたてでもかまいませんが、少し尖った味になることがあります。
Q: 醤油ラーメンに合うチャーシューの部位はどれですか?
A: あっさりした鶏ガラ醤油スープには、豚バラ巻きチャーシューまたは肩ロースチャーシューがよく合います。豚バラは脂のとろける食感が特徴で、肩ロースは赤身と脂のバランスがよく、スッキリした醤油スープを邪魔しません。どちらも当サイトの自家製チャーシューレシピを参考にできます(関連記事参照)。
おすすめアイテム
タカラ 本みりん「醇良」1L
かえし作りに欠かせない本みりん。まろやかな甘みとコクが醤油タレを格上げします。みりん風調味料と違い、アルコール分を飛ばすことでラーメンらしい深みが生まれます。
関連レシピ
醤油ラーメンをより本格的に仕上げるための関連レシピを当サイトからご紹介します。
- ラーメン(醤油) by リュウジ — 本格醤油ラーメンのお手本レシピ
- チャーシュー醤油ラーメン by コウケンテツ — 極上チャーシューとスープの合わせ技
- 味付け卵(味玉) by 笠原将弘 — とろとろ半熟の作り方
- 背脂ラーメン by リュウジ — 背脂チャッチャ系の決定版
- 究極の塩ラーメン by リュウジ — 同じ清湯ベースの塩ラーメン版
📝 レシピについて: 本記事の材料・分量・手順は、一般的に知られている醤油ラーメンの調理法を元に、HowToCook.jp編集部が独自に検証・まとめたものです。特定の料理人・飲食店の公式レシピではありません。出典は調理技術・食品安全情報の参考として掲載しています。
醤油ラーメンに合うおすすめレシピ
HowToCook.jpには醤油ラーメンと相性の良いレシピがたくさんあります。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
出典・参考
- 白ごはん.com — 家で手作り!ラーメンスープの作り方/だしの取り方
- 白ごはん.com — 丁寧に解説!自宅で美味しい手作りラーメン/中華そばを作るためのレシピ
- ヤマサ醤油 ハッピーレシピ部ブログ — ラーメンのかえし【本格的な味わい】
- クックピット(業務用ラーメンスープ専門メーカー)— かえしで作る「ラーメン醤油ダレ」の作り方①
- 小林食品 — 「お家でもOK」特徴のある醤油・味噌・塩ラーメンのかえしの作り方
- 津村製麺所 — もう迷わない!鶏ガラスープの基本とラーメン絶品レシピ
- 水郷のとりやさん — 鶏ガラスープレシピ:鶏肉のプロが伝授するだしの作り方
- KOKU RAMEN — ラーメンのかえしとはスープのタレ|スープの重要3要素
- たびらい北海道 — 北海道三大ラーメン「旭川醤油ラーメン」
情報の最終確認日: 2026年02月