味噌ラーメン(札幌風)の作り方|もやし炒めとラードがポイント
北海道・札幌が発祥の味噌ラーメンは、全国のラーメンの中でも際立った個性を持っています。その最大の特徴は、スープに具材を鍋の中で直接炒め合わせる「鍋炒め製法」です。豚ひき肉ともやし・ニラを中華鍋(または鍋)でスープと一緒に炒め合わせることで、野菜の甘みと旨みがスープ全体に溶け込みます。さらにラードをたっぷり使うことでスープ表面に油の膜が張り、冷え込む北海道の冬でも最後まで熱々の状態を保てます。
1955年(昭和30年)、札幌の「味の三平」2代目・大宮守人氏が味噌汁にヒントを得て考案したのが味噌ラーメンの始まりとされています。今では日本を代表するラーメンのひとつとなり、コーン・バター・白ごまというトッピングの組み合わせも全国に定着しました。本記事ではその本格的な作り方を、2人前のレシピとして丁寧に解説します。
- 札幌風味噌ラーメンの発祥と「鍋炒め製法」の仕組み
- 豚ひき肉・もやし・ニラ・ラードを使う材料一覧(2人前)
- 香味野菜炒め→肉炒め→スープ合わせ→味噌溶きの4ステップ手順
- コーン・バター・白ごまの定番トッピングの盛り付け方
- 白味噌×赤味噌ブレンドのコツと味噌の選び方
- FAQ 3問(ラード代用品・味噌の沸騰問題・縮れ麺の選び方)
札幌味噌ラーメンとは
味噌ラーメンが生まれた背景には、北海道の食文化と厳しい寒さが深く関係しています。1955年(昭和30年)、札幌市内の食堂「味の三平」の2代目が「食事として完結する一杯」を目指し、当時ラーメンのスープには使われていなかった味噌を大胆に取り入れたのが始まりとされます。農林水産省の郷土料理データベースでも、「中華鍋でスープと野菜を一緒に炒め合わせて丼に仕上げる」のが札幌スタイルの特徴として紹介されています。
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発祥 | 北海道・札幌「味の三平」(1955年) |
| スープ | 鶏ガラ×豚骨ベースに合わせ味噌 |
| 麺 | 中太の縮れ麺(卵入り高加水麺) |
| 最大の特徴 | 鍋炒め製法:もやし・ひき肉をスープで炒め合わせる |
| 難易度 | ★★★(1〜2時間) |
| 定番トッピング | コーン・バター・白ごま・メンマ・チャーシュー |
材料一覧(2人前)
スープ・タレ
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| 食材 | 分量(2人前) | 備考 |
|---|---|---|
| 水 | 800ml | スープベース |
| 鶏ガラスープの素 | 小さじ2 | チキンブイヨンで代用可 |
| 合わせ味噌(白味噌×赤味噌を1:1) | 大さじ3〜4 | 市販の合わせ味噌でも可。好みで量を調整 |
| 醤油 | 大さじ1 | 旨みを底上げする |
| みりん | 大さじ1 | まろやかな甘みを加える |
| ラード | 大さじ2〜3 | 炒め用+仕上げ用。バターで代用可 |
炒め具材
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| 食材 | 分量(2人前) | 備考 |
|---|---|---|
| 豚ひき肉 | 100g | 合い挽き肉でも可 |
| もやし | 1/2袋(100g) | シャキシャキ感が大切 |
| ニラ | 1/3束(25g) | 4cm幅に切る。長ねぎで代用可 |
| にんにく(みじん切り) | 1片 | チューブ小さじ1で代用可 |
| しょうが(みじん切り) | 1かけ(10g) | チューブ小さじ1で代用可 |
| 豆板醤 | 小さじ1/2 | 辛みと旨みのアクセント。省略可 |
麺・トッピング
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| 食材 | 分量(2人前) | 備考 |
|---|---|---|
| 中華麺(中太縮れ麺) | 2玉 | 生麺推奨。乾麺でも可 |
| コーン(缶詰・水気を切る) | 大さじ3〜4 | 甘みのアクセントに |
| バター | 5〜10g(1切れ) | 仕上げにのせる |
| 白ごま | 適量 | 仕上げに散らす |
| メンマ(任意) | 適量 | 水煮を軽く炒めて使うと風味増し |
札幌風味噌ラーメンの要
ひかり味噌 無添加 円熟こうじみそ 750g
国産大豆・国産米こうじ100%使用の無添加合わせ味噌。ふんわりとした甘みとコクが特徴で、白味噌ベースに赤味噌をブレンドしたような仕上がりに近い上品な一本。味噌ラーメンのスープにそのまま使えて、さっぱりし過ぎず濃くなり過ぎない絶妙なバランスです。
炒め+スープの作り方(4ステップ)
札幌風味噌ラーメンのポイントは、スープを別に作ってから具を加えるのではなく、具材をスープの中で直接炒め合わせる点にあります。野菜の旨みとひき肉のコクがスープに溶け込み、奥行きのある味わいになります。
ステップ1:香味野菜を炒める(弱火)
鍋(または大きめのフライパン)にラード大さじ1を入れて中火にかけます。ラードが溶けたら弱火に落とし、みじん切りのにんにくとしょうがを加えます。焦がさないよう1〜2分じっくりと炒め、香りを油に移します。豆板醤を使う場合はここで加え、さらに30秒炒めて辛みを引き出します。
ステップ2:豚ひき肉を炒める(中火)
中火に上げ、豚ひき肉を加えます。木べらで細かくほぐしながら炒め、全体に均一に火を通します。ひき肉の色が白くなって脂が出てきたら、もやしとニラを加えてさらに30秒〜1分炒めます。もやしは少しシャキシャキ感が残る程度でOKです。完全に火を通してしまうと食感が失われます。
ステップ3:スープを合わせる(中火)
水800mlと鶏ガラスープの素小さじ2を加え、中火で沸騰直前まで温めます。醤油大さじ1・みりん大さじ1を加えてひと混ぜし、全体の味を整えます。この段階では少し薄めに感じるくらいが適切です。味噌を加えると塩分が増すため、最終的にちょうどよい濃さになります。
ステップ4:味噌を溶く(弱火)
弱火に落とし、スープを沸騰させない状態で味噌(大さじ3〜4)を溶き入れます。味噌は直接スープに入れず、お玉でスープを少量すくい、その中で溶かしてから鍋に戻すと均一に仕上がります。味見をして塩加減が足りない場合は醤油を小さじ1ずつ追加して調整します。仕上げにラード大さじ1〜2を加えてスープ表面に油の膜を作ります。
別の鍋でたっぷりの湯を沸かし、中華麺を袋の表示通りに茹でます。茹で上がったら水気をしっかりきって温めたラーメン鉢に移し、スープを注ぎます。
盛り付け:定番トッピングの乗せ方
札幌風味噌ラーメンのトッピングには定番の組み合わせがあります。見た目も鮮やかに仕上げるための配置のコツを紹介します。
コーン・バター・白ごまの盛り付け手順
温めたラーメン鉢にスープを注ぎ、茹でた縮れ麺を盛ります。麺の上にスープで炒めたもやし・ニラ・ひき肉がすでに入っているので、そのままトッピングに進みます。コーンは水気を切ってから麺の片側に寄せて盛ります。バターは麺の中央かコーンの隣にのせ、最後に白ごまを全体に散らします。メンマやチャーシューを添える場合は、バターと対角線上に配置すると色のバランスがとれます。
コーンをより甘く仕上げるワンポイント
缶詰のコーンをそのまま使う場合、バターを少量のせたフライパンで30秒ほど炒めてから盛ると甘みが増して香ばしさが出ます。冷凍コーンを使う場合も同様に、電子レンジで解凍してからバター炒めにすると缶詰より甘みが強く仕上がります。
味噌の選び方と白味噌×赤味噌ブレンドのコツ
味噌ラーメンのスープの味を決定づける最も重要な食材が味噌です。どの種類を選ぶかで、仕上がりの風味が大きく変わります。
白味噌・赤味噌・合わせ味噌の違い
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| 種類 | 味の特徴 | ラーメンでの印象 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 白味噌のみ | 甘み強く塩分控えめ、やわらかい風味 | まろやかだがパンチが足りない | 薄味好みの方 |
| 赤味噌のみ | コクと渋み・酸味、長期熟成による複雑な旨み | 深みがあるが重くなりがち | こってり好みの方 |
| 白+赤 1:1ブレンド | 甘みとコクのバランスがよい | 奥行きがありまとまりやすい | 初めての方・万人向け |
| 市販の合わせ味噌 | クセが少なくマイルド | 扱いやすく失敗しにくい | 手軽に作りたい方 |
| 白+赤 2:1ブレンド | 甘みを活かしつつコクを加える | 甘みが前に出て食べやすい | 家族向け・まろやか好みの方 |
信州味噌を使う場合の注意点
北海道の味噌ラーメンには、もともと地元の米味噌が使われてきました。信州味噌はうま味が豊富で塩分がバランスよく含まれており、ラーメンスープに向いています。ひかり味噌や信州一など、国産大豆使用の製品は品質が安定しています。一方で塩分量がメーカーごとに異なるため、必ず味見をしながら量を調整するのが基本です。
よくある質問(FAQ)
Q: ラードがなければ何で代用できますか?
A: バター・サラダ油・ごま油が代用品として使えます。バターは風味は異なりますがコクの点で最も近い代替品です。大さじ1のバターをスープの仕上げに溶かし入れると、ラードに近いまろやかなコクが出ます。サラダ油はコクが少なめですが臭みもなく扱いやすい選択肢です。ごま油は香りが強くなりますが、小さじ1程度をアクセントとして使う分には相性も良好です。鶏油(チーユ)も香りは異なりますが、コクという点では優秀な代替油になります。
Q: 味噌を入れたあと沸騰させてしまいました。どうすればいいですか?
A: 沸騰させてしまうと味噌の香りが飛んでしまいますが、追い味噌で対処できます。火を弱火に落とし、追加の味噌(小さじ1〜2)をお玉に入れてスープで溶かしながらゆっくりと加えてください。追い味噌は絶対に沸騰させず、80℃前後(小さな泡がふつふつと立つ程度)で溶かし込むのがポイントです。最初に入れた味噌の量を少し减らし、最後の仕上げに追い味噌を加えるのがプロの技です。
Q: 縮れ麺がない場合、どの麺が合いますか?
A: 味噌スープは油脂分が多く、スープが麺に絡みやすい特性があります。縮れ麺が理想ですが、ない場合は中太の生中華麺(ストレートタイプ)でも十分です。スパゲッティを重曹水(水1Lに重曹大さじ1)で通常より1分長く茹でる方法でも代用できます。一方で細麺(博多系)は味噌スープとのバランスが崩れやすく、スープが重く感じる場合があります。中太以上の麺を選ぶことがポイントです。
おすすめアイテム
ひかり味噌 無添加 円熟こうじみそ 750g
国産大豆・国産米こうじ100%使用の無添加合わせ味噌。ふんわりとした甘みとコクが特徴で、味噌ラーメンのスープに使うと雑味なく深みのある一杯に仕上がります。信州産の米こうじによる自然な旨みが魅力です。
丸和油脂 純正ラード 900g
国産豚脂を使った純正ラード。臭みがなくコクのある豚脂の風味がスープに深みを加えます。炒め用・仕上げ用の両方に使えて、サイズも家庭で使いやすい900g。餃子・チャーハン・ラーメンに幅広く活用できます。
西山製麺 札幌すみれ 味噌ラーメン(メンマ付き)6パック
札幌の名店「すみれ」監修の縮れ麺セット。自家製スープを作る際、この麺だけを使うことで本場に近い食感が楽しめます。高加水の卵入り縮れ麺は味噌スープとの相性が抜群で、スープがしっかり絡みます。
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HowToCook.jpの関連レシピ
- 味噌ラーメン by さくら — 札幌風もやし炒め味噌ラーメンの動画レシピ。炒め製法の参考に
- 家系ラーメン by リュウジ — 味噌ラーメンと同じく「豚骨ベース」を使うこってり系の作り方
- 台湾ラーメン by 笠原将弘 — もやし・ニラ・豚ひき肉を使う同系統の食材アレンジ
📝 レシピについて: 本記事のレシピは、一般的に知られている調理法・食材の組み合わせを元に、HowToCook.jp編集部が独自にまとめたものです。特定の料理人・料理研究家・飲食店の公式レシピではありません。各出典は調理技術・食品安全情報の参考として掲載しています。
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出典・参考
- 農林水産省 うちの郷土料理 — ラーメン(北海道):中華鍋で具材とスープを炒め合わせる札幌スタイルの解説
- 新横浜ラーメン博物館 ラーペディア — 全国ご当地ラーメン「札幌ラーメン」の歴史と特徴
- ようこそさっぽろ — 札幌・味噌ラーメン特集:発祥の歴史と本場の特徴
- 麺と釣人 — 本格的な濃厚味噌ラーメンの作り方【札幌味噌ラーメン】
- 東京ガス ウチコト — 味噌の種類の違いを知りたい!味噌の種類と保存方法(白味噌・赤味噌・合わせ味噌の特徴)
- 農林水産省 にっぽん伝統食図鑑 — 醤油・味噌・その他調味料:米味噌・豆味噌の製法と特徴
- 札幌観光Webマガジン — 札幌ラーメン誕生の裏に西山製麺あり。卵入り縮れ麺を軸に進化を続ける物語
情報の最終確認日: 2026年02月



