基本の手順
かぼちゃのポタージュを作ったら繊維がザラザラして口当たりが悪くなった、栗きんとんがゴロゴロして舌にひっかかる——裏ごしの失敗は「押しつけすぎ」と「食材が冷えた状態」が主な原因です。
正しい方法で行えば、なめらかでプロのような口当たりが自宅でも再現できます。離乳食から和菓子・洋菓子まで幅広く使える調理技術なので、一度マスターすると料理の幅が大きく広がります。
💡 この記事で分かること: 裏ごしの正しい道具と持ち方/食材が熱いうちに行う理由/木べらの使い方と押し方の向き/ザルで代用する方法/裏ごしに向く食材・向かない食材の一覧/よくある失敗の原因と対処法
木べらを網に対して斜めに当て、手前に引くように押し進める。押しつけすぎると繊維が混入する
基本の手順
裏ごしに向く食材と仕上がり比較
💡 ポイント: でんぷん質が多い食材は熱いうちに行うのが鉄則です。冷えると固まって目が詰まりやすくなり、力任せに押すと繊維が混入してザラつきの原因になります。
| 食材 | 向き不向き | 前処理 | 適した温度 | 代表的な使いみち |
|---|---|---|---|---|
| かぼちゃ | ◎ 最適 | 蒸すかゆでる | 熱いうち | ポタージュ・グラタン・お菓子 |
| さつまいも | ◎ 最適 | 蒸すかゆでる | 熱いうち | スイートポテト・きんとん |
| 栗 | ◎ 最適 | 渋皮まで除く | 熱いうち | 栗きんとん・モンブラン |
| ゆで卵の黄身 | ○ 向く | 固ゆでにする | 温かいうち | 卵サラダのトッピング・ミモザ |
| 小豆(あん) | ○ 向く | やわらかくゆでる | 温かいうち | こしあん・和菓子 |
| ほうれん草 | △ やや難 | ゆでて水気絞る | 常温でもOK | ポタージュ・ゼリー寄せ |
| トマト | △ やや難 | 湯むきして種除く | 常温でOK | ソース・ガスパチョ |
ステップ1:道具の準備と食材の下処理
💡 道具の選び方: 裏ごし器はステンレス製の細かい網目タイプが最適です。プラスチック製のザルは網目が粗く、繊維が残りやすいため仕上がりに差が出ます。木べらは平らな面が広いものを選ぶと、食材を効率よく押し進められます。
- 食材はやわらかくなるまで十分に加熱する(かぼちゃなら竹串がスッと通る程度)
- 裏ごし器の下にボウルをセットし、器が安定するよう濡れ布巾などで固定する
- 食材の繊維の硬い部分(かぼちゃの皮、茎など)はあらかじめ除いておく
- 一度に載せる量は、木べらの面積より少し少なめ(詰め込みすぎると目が詰まる)
ステップ2:木べらの動かし方
⚠️ 注意: 木べらを網に対して「垂直に押しつける」のは誤りです。繊維が詰まるだけでなく、網が歪む原因にもなります。必ず斜めに当てて「手前に引く」動作を意識してください。
- 木べらを網に対して30〜45度の角度で斜めに当てる
- 力を込めずに、手前にゆっくりと引くように動かす(「塗り広げる」イメージ)
- 食材が網の上に残ったら、再度向きを変えて引き直す
- 何度押しても通らない固い部分は、繊維や皮なので除く
- 裏ごし器の裏側に付いたペーストは、ゴムベラでこそぎ取ってボウルに加える
ステップ3:仕上げと保存
💡 なめらかさを保つコツ: 裏ごし直後のペーストは水分が蒸発しやすいです。すぐに使わない場合はラップを表面に密着させて冷蔵庫へ。冷凍する場合は薄く平らにして保存すると、解凍後も分離しにくくなります。
- 裏ごしが終わったら、ゴムベラでボウルの底から混ぜて質感を均一にする
- 料理に使う場合は、裏ごし直後に生クリームやバターを加えると乳化しやすい
- 冷蔵保存は当日〜翌日が目安、冷凍は1週間以内に使いきる
- 使い終わった裏ごし器はすぐに水洗いする(乾くと固まってこびりつく)
よくある質問(FAQ)
Q: 裏ごし器がない場合、ザルで代用できますか?
A: 目の細かいステンレス製のザルなら代用できます。ただし、ザルはボウルよりも網目が粗いことが多いため、仕上がりに若干のザラつきが残る場合があります。食材を少量ずつ載せ、ゴムベラや木べらで丁寧に押し通すことで、裏ごし器に近い仕上がりが得られます。プラスチック製のザルは目が粗すぎるため、なめらかさを出したいときは不向きです。
💡 代用のコツ: ザルを代用する場合は、ボウルの上に乗せてずれないよう安定させてから作業しましょう。ザルの下の隙間が広いと食材が飛び散りやすいので、サイズの合ったボウルを選ぶことが重要です。
Q: 食材が冷めてしまったら、どうすれば良いですか?
A: 電子レンジで30秒ずつ再加熱して温め直してから裏ごしを再開してください。特にさつまいもやかぼちゃなどでんぷん質の多い食材は、冷えると一気に硬くなり、網に詰まって通りにくくなります。無理に押し進めると繊維が混入してザラつきの原因になるため、温め直しが最も効果的な対処法です。
⚠️ 注意: 再加熱の際は水分が蒸発して乾燥しやすくなります。ラップをふんわりとかけ、様子を見ながら短時間で温めてください。水分が足りない場合は少量の牛乳や水を加えると作業しやすくなります。
Q: 離乳食用に裏ごしするときの注意点はありますか?
A: 離乳食に使う場合は衛生面に特に注意が必要です。裏ごし器・木べら・ボウルは使用前に熱湯消毒または食洗機の高温洗浄で清潔にしてください。また、塩・砂糖・調味料は加えず、食材そのものの味のみで仕上げます。初期離乳食では水分量を多めにして水っぽいペースト状にし、中期以降は水分を減らして少し固めの状態に調整します。
💡 離乳食のポイント: 裏ごしした食材は製氷皿に入れて冷凍すると、1回分ずつ取り出せて便利です。冷凍した場合は1週間以内に使い切り、再冷凍はしないようにしましょう。
おすすめアイテム
パール金属 裏ごし器 15cm ステンレス 日本製(D-3564)
💡 おすすめポイント: 新潟・燕三条産のステンレス製で、網目が細かく繊維の混入を防ぎやすい設計です。コンパクトな15cmサイズは家庭での少量調理に向いており、食洗機対応で手入れも簡単。手軽に始めたい方の最初の1台として最適です。
家庭での裏ごし作業で使いやすいコンパクトサイズ。ステンレス製でサビに強く、衛生的に使い続けられます。
下村企販 うらごし名人 ハンドル付き 日本製(燕三条)
💡 おすすめポイント: ハンドル付きで持ちやすく、作業中にボウルの上で安定させやすい形状です。スリムな本体はボウルのサイズを選ばず使えるため、すでに持っているボウルと組み合わせて使えます。細かい網目で食材の繊維をしっかりキャッチします。
ハンドルがあることで作業中の安定感が高く、長時間の裏ごし作業でも疲れにくい設計。燕三条製の品質で長期使用に耐えます。
貝印 裏ごし 小 12.5cm(DL-5103)
💡 おすすめポイント: 離乳食や少量のお菓子作りに使いやすい12.5cmサイズ。貝印の丁寧な仕上げで、網目の均一さが裏ごしの品質に直結します。片手で保持しやすいコンパクト設計で、一人分〜二人分の調理に向いています。
小さめサイズで取り回しがよく、離乳食やデザートの仕上げに重宝します。貝印ブランドの信頼ある品質で日常使いしやすい一品です。
裏ごしを使ったおすすめレシピ
HowToCook.jpには裏ごしを使ったレシピがたくさんあります。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
出典・参考
- 裏ごし | 基本のキ(調理編) | ハウス食品
- 裏ごしとは?食材をなめらかにする裏ごしのやり方 | 長谷工グループ「ブランシエラクラブ」
- 「裏ごし」で料理の質をグッと高めよう!やり方と裏ごし器の選び方 | オリーブオイルをひとまわし
- さつまいもの裏ごし – 料理の基本 | 全農の情報誌 Apron(エプロン)
- 今さら聞けない 正しい裏ごしのやり方 | PaStreet
- 料理の基本「裏ごし」の方法をおさらい!ざるを使った代用方法も | macaroni
情報の最終確認日: 2026年02月


