基本の出汁の取り方
「お味噌汁がなんとなく薄い」「市販の顆粒だしを使っているけど、なんか違う気がする」と感じたことはありませんか?実は、自分で出汁を取ると料理全体の味が劇的に変わります。難しそうに見えますが、基本の手順さえ覚えれば、誰でも本格的な出汁を作ることができます。
出汁はお味噌汁や煮物だけでなく、炊き込みご飯・鍋料理・だし巻き卵など日本料理のあらゆる場面で活躍します。正しい取り方を身につければ、料理全体の「底力」が上がり、同じ材料でも格段においしくなります。この記事では初心者の方でもすぐに実践できるよう、種類別の取り方をわかりやすく解説します。
💡 この記事で分かること:
・かつお出汁・昆布出汁・合わせ出汁・煮干し出汁の取り方
・それぞれの出汁の特徴と向いている料理
・出汁を上手に取るコツと保存方法
・よくある失敗とその解決策
合わせ出汁の取り方イメージ図
基本の出汁の取り方
出汁には大きく分けて4種類あります。それぞれの特徴と適した料理、所要時間を下の比較表でまとめました。
| 種類 | 特徴・味わい | 向いている料理 | 所要時間 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| かつお出汁 | すっきりとした香りと上品な旨味。キレのある風味 | お吸い物・だし巻き卵・そば・うどん | 約15分 | ★☆☆(簡単) |
| 昆布出汁 | まろやかで優しい甘味のある旨味(グルタミン酸) | 精進料理・茶碗蒸し・湯豆腐・炊き込みご飯 | 30分〜一晩(水出し) | ★☆☆(簡単) |
| 合わせ出汁 | 昆布のグルタミン酸×かつおのイノシン酸で旨味が倍増 | お味噌汁・煮物・鍋・麺つゆ | 約20〜30分 | ★★☆(普通) |
| 煮干し出汁 | コクがあり濃厚。磯の香りとしっかりした旨味 | 味噌汁・ラーメン・うどん・煮物 | 約20〜30分(水出しは一晩) | ★☆☆(簡単) |
| 昆布×煮干し出汁 | 煮干しの濃い旨味に昆布のまろやかさが加わる | 味噌汁・豚汁・煮物・うどん | 約30分(水出しは一晩) | ★☆☆(簡単) |
かつお出汁の取り方
かつお出汁は日本料理の基本中の基本。澄んだ色と香り高い風味が特徴で、お吸い物やだし巻き卵など繊細な料理に向いています。
材料(出汁1リットル分)
- 水:1リットル
- かつお削り節:20〜30g(水の2〜3%が目安)
手順
- 鍋に水1リットルを入れ、中火で加熱する。
- 沸騰直前(80〜90℃、鍋底に小さな泡が出てきた頃)で火を止める。
- かつお削り節をまとめて加える。
- そのまま2〜3分置く(混ぜない)。
- 削り節が沈んだら、ざるとキッチンペーパーを使って静かにこす。
💡 ポイント: こすときに削り節を強く絞ると雑味が出ます。重力で自然にこし落ちるのを待つか、軽くペーパーを押す程度に留めましょう。
⚠️ 注意: 沸騰させると旨味成分(イノシン酸)が壊れ、えぐみが出やすくなります。必ず沸騰直前で火を止めてください。
昆布出汁の取り方
昆布出汁は植物性のグルタミン酸が豊富で、優しい旨味が特徴。精進料理やヘルシー志向の方にも最適です。水出しと煮出しの2つの方法があります。
材料(出汁1リットル分)
- 水:1リットル
- 昆布:10〜15g(水の1〜1.5%が目安)
手順(水出し・おすすめ)
- 昆布を容器に入れ、水を注ぐ。
- 冷蔵庫で8〜12時間(一晩)置く。
- 昆布を取り出せば完成。昆布はそのまま佃煮や煮物に活用できる。
手順(煮出し・時短)
- 昆布を水に30分以上浸す。
- 弱火〜中火でゆっくり加熱する。
- 沸騰直前(昆布の端に泡が出てきた頃)に昆布を引き上げる。
- そのまま出汁として使用する。
💡 ポイント: 昆布の表面の白い粉は旨味成分(マンニトール)なので拭き取らないでください。汚れが気になる場合は、固く絞った濡れ布巾で軽く拭く程度にしましょう。
⚠️ 注意: 昆布は沸騰させるとぬめりと臭みが出ます。「昆布を引き上げてから沸騰させる」が鉄則です。
合わせ出汁の取り方
合わせ出汁は、昆布が持つグルタミン酸とかつお節のイノシン酸を掛け合わせることで、単体では得られない深い旨味を引き出す方法です。味噌汁・煮物・麺つゆなど、家庭の和食のほとんどをカバーできるオールマイティな出汁として、最も登場頻度の高い基本のだしといえます。
材料(出汁1リットル分)
- 水:1リットル
- 昆布:10g
- かつお削り節:20〜25g
手順
- 昆布を水に30分以上浸す(時間があれば冷蔵庫で一晩)。
- 昆布ごと鍋に移し、弱火〜中火でゆっくり加熱する。
- 沸騰直前(鍋底に細かな泡が出る頃)に昆布を引き上げる。
- そのまま沸騰させ、かつお削り節を加えて火を止める。
- 2〜3分そのまま置いてから、ざるとペーパーでこす。
💡 ポイント: 昆布とかつおの旨味は「グルタミン酸+イノシン酸」の組み合わせで約8倍に増幅されます(旨味の相乗効果)。単独の出汁より少量の材料でも深い旨味が出るため、材料費の節約にもなります。
⚠️ 注意: かつお削り節を加えた後は火を止めること。再加熱したり長時間煮出すと、雑味やえぐみが出て風味が損なわれます。
よくある質問(FAQ)
Q: 出汁は冷蔵で何日保存できますか?
A: 取った出汁は冷蔵庫で2〜3日が目安です。長期保存には製氷皿で凍らせておくと、1ヶ月程度保存でき、少量ずつ取り出して使えて便利です。
💡 ポイント: 冷蔵保存の際は密閉容器に移し、なるべく早く冷ましてから冷蔵庫へ。においが移りやすいので、においの強い食品とは離して保管しましょう。冷凍した出汁キューブは解凍せずそのまま鍋に加えてもOKです。
Q: 顆粒だしと本出汁、どう違いますか?
A: 顆粒だしは手軽さが最大のメリットですが、塩分や化学調味料が含まれるものも多く、出汁本来の繊細な旨味とは異なります。本出汁(天然素材から取ったもの)は塩分ゼロで旨味だけを引き出せるため、料理の味をより自在にコントロールできます。
💡 ポイント: 毎日本出汁を取るのが難しい場合は、休日にまとめて取って冷凍ストックする方法がおすすめです。平日は顆粒だしと組み合わせて使っても構いません。「週に一度だけ本出汁」でも料理の幅は確実に広がります。
Q: 出汁が濁ってしまいました。原因は何ですか?
A: 出汁が白く濁る主な原因は「沸騰させすぎ」「削り節を長時間煮出した」「こすときに絞りすぎた」の3つです。濁っても味は食べられますが、清澄感のあるお吸い物などには向きません。
⚠️ 注意: きれいな澄んだ出汁を取るには、火加減の管理が最重要です。沸騰直前で火を止め、削り節は静かに沈むのを待ってからこすようにしましょう。こすときは押さえたり絞ったりせず、自然にこし落とすのがコツです。
出汁作りにおすすめのアイテム
良い出汁を取るには素材の質が大切です。手軽に入手できるおすすめ商品を紹介します。
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北海道産の三種昆布をセットで試せる商品。羅臼昆布のコク、利尻昆布の上品さ、日高昆布の使いやすさを食べ比べながら、自分好みの出汁を発見できます。
出汁の取り方を使ったおすすめレシピ
HowToCook.jpには出汁の取り方を使ったレシピがたくさんあります。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
出典・参考
- 出汁(だし)の取り方!かつお&昆布・昆布・いりこ&昆布別にだしの作り方を紹介 — キッコーマン ホームクッキング
- 「水出し」と「煮出し」はどう違う?出汁の使い分けや保存方法を解説 — 東京ガス ウチコト
- かつおだし(だし汁)の取り方/作り方 — 白ごはん.com
- 昆布だしの取り方/作り方(水出し&煮出し) — 白ごはん.com
- だしの取り方 — 味の素パーク レシピ大百科
情報の最終確認日: 2026年02月

